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食べることのできる蜂の子の種類

蜂の幼虫である「蜂の子」は、アミノ酸・ビタミン・ミネラルを豊富に含んだ健康食品です。缶詰に入った佃煮や、サプリメントなどさまざまなタイプの商品が販売されています。ところで、蜂の子に使われているのは何という種類の蜂であるかご存知でしょうか?今回は、蜂の子の種類について見ていきましょう。

蜂の子の種類

蜂には、ミツバチ・スズメバチ・アシナガバチ・ハリナシバチ・クマバチなど、多くの種類が存在しています。蜂の子とは、蜂の幼虫やサナギのことです。つまり、幼虫やサナギであれば、どの種類の蜂であっても蜂の子ということになります。

とはいえ、全ての種類の蜂の子が食用とされているわけではありません。現在食用とされているのは、スズメバチ・ミツバチ・アシナガバチに限られています。

スズメバチ

スズメバチの幼虫の餌は、働き蜂が集めてきたクモや昆虫を噛み砕いてペースト状にしたものです。採取したスズメバチの幼虫をよく見ると、中央に黒い筋のような内臓と消化物が確認できます。スズメバチの蜂の子を食べる際は、下処理をして黒い筋を取り除いておかないと、クセや苦味が出てしまうのです。

食用とされるスズメバチには、クロスズメバチ・キイロスズメバチ・オオスズメバチが挙げられます。いずれの種類も、巣が大きくなって蜂の子の量が多くなる9~10月頃が、蜂の子の採取シーズンです。年間を通して採取できるわけではないので、スズメバチの蜂の子は希少品として扱われ、お値段も高くなります。

蜂の子の下処理の方法について、もっと詳しく知りたい方はこちらへ。

クロスズメバチ

最も一般的に食されている種類のスズメバチです。成虫の体長は10~18mmほどで、他のスズメバチよりも小型になります。長野県や岐阜県など信州地方では、「すがれ」「すがら」などと呼ばれます。クロスズメバチを追って巣を見つけることを「すがれ追い」といい、秋のレジャーとして有名です。

缶詰の佃煮や炊き込みご飯として使用されるのは、ほとんどがクロスズメバチの蜂の子となっています。

キイロスズメバチ

キイロスズメバチは、成虫の体長が18~24mmほどです。住宅地の軒下に巣をつくる場合もあり、日本で最も被害件数の多い蜂とされています。

キイロスズメバチの巣は、駆除業者が薬剤を使って撤去します。薬剤を使わない業者に依頼すれば、巣をもらえるケースもあるようです。キイロスズメバチの蜂の子は販売量が少ないものの、クロスズメバチよりやや大きめで美味しくいただけます。

オオスズメバチ

オオスズメバチは、成虫の体長が27~45mmほどと、かなり大きめです。更に、攻撃性も強いため、蜂の子を採取するリスクも高くなります。そのため、クロスズメバチやキイロスズメバチよりも高額で取引されているのです。

オオスズメバチの蜂の子は、親指ほどの大きさがあるため、素揚げや串焼きにして食べられます。

アシナガバチ

アシナガバチはスズメバチに比べると攻撃性が低く、巣にいたずらをした場合や、素手で直接触らない限りはまず襲ってきません。また、野菜の葉を食い荒らすチョウの幼虫を食べてくれるため、人の役に立つ「益虫」として扱われています。蜂の巣が小さくて蜂の子の量も少ないため、アシナガバチの蜂の子が販売されることはほとんどありません。

信州地方では、アシナガバチの蜂の子を柿の葉で包んで、蒸し焼きにしておやつにする文化もあります。

ミツバチ

ミツバチの幼虫は、肉食性のスズメバチやアシナガバチとは異なり、ハチミツや花粉・ローヤルゼリーを食べて育ちます。そのため、クセが少なく甘味も感じられるのです。

また、養蜂が比較的容易なため、スズメバチやアシナガバチに比べると安定して蜂の子を採取することができます。蜂の子のサプリメントには、養蜂場で厳選した、より栄養価の高いオスのミツバチの幼虫が使用されているのです。

まとめ

市場で販売されている蜂の子商品には、主にクロスズメバチやミツバチの幼虫が利用されています。オオスズメバチの蜂の子は特に希少価値が高いため、高額で取引される商品です。また、キイロスズメバチやアシナガバチの幼虫は、流通量は少ないものの蜂の子として食べることができます。

いずれの種類の蜂の子も、アミノ酸やビタミン・ミネラルが豊富に含まれており、疲労回復・血行促進といった健康効果が期待できます。大きさや風味の異なる蜂の子を食べ比べてみるのも、楽しみの一つといえるでしょう。